パリとニューヨークで思考する

長年NYに暮らし、パリに住み、日本に戻ったアーティストの忘備録。

パリのギュスターヴ•モロー美術館へ行ってきたよ

美術館が再開したので、ギュスターヴ•モロー美術館へ行ってきました。パリ9区のサン•ジョルジュ駅近くの閑静な住宅街にあります。

ギュスターヴ•モローは、19世紀の世紀末パリの象徴主義の画家で、英国のウィリアム•ブレイクと共に、私のお気に入りです。私はモロー信者なので、過去にも訪れてます。

f:id:akbrooklyn:20200712230517j:plain

Musée Gustave Moreau

今パリには旅行者が少なく、美術館もわりと空いていました。

受付へ行くと「5ユーロです」と言われて驚いた。安い!いくつかの展示が閉まっていたので、割引料金?国が管理しているので安いです。

2階の展示室へ登ると、有名な螺旋階段が現れます。建物も展示作品も、いかにもフランスな感じで、審美的な雰囲気です。

f:id:akbrooklyn:20200712230702j:plain

モローは1852年から亡くなるまでこの館で暮らし、彼の遺言により、死後に美術館になりました。

2階の展示室は、モローの巨大な作品が収められてます。作品が膨大にあり、最初に訪れた時は、「一人の人間が、一生にこんなにたくさんの絵を描くことができるのか」と驚きました。

f:id:akbrooklyn:20200712231557j:plain

f:id:akbrooklyn:20200712232407j:plain

人物の絵を描く人は、一度は訪れてみることをオススメします。未完成の作品が多く、下絵の描き方、色を塗り重ねていく経過が、よく分かります。

アーティストの水彩絵の具。19世紀に、現在と同じ形態の絵の具が使われています。

f:id:akbrooklyn:20200712232120j:plain

↓ 手前の神様が完成していない、未完成の作品。

f:id:akbrooklyn:20200712232814j:plain

裸体の美女、ギリシア神、ペガサス、ユニコーン、天使が、モチーフとして描かれています。

f:id:akbrooklyn:20200713043047j:plain

螺旋階段を登った3階には、中規模の大きさの作品が展示されています。

f:id:akbrooklyn:20200712233406j:plain

f:id:akbrooklyn:20200712233652j:plain

美術館というより、異教徒の礼拝室を訪れたかのような印象があり、彼の絵画の世界は、独自の宗教観が散りばめられています。 

f:id:akbrooklyn:20200713032317j:plain

↓ モローの代表作『出現 (1876)』。

f:id:akbrooklyn:20200713002506j:plain

↓ 私の好きなユニコーンの作品。

f:id:akbrooklyn:20200713001025j:plain

神話の世界をモチーフに、細密画のように描かれ、魔術空間のようで、エネルギーが濃いです。私の友人のそのまた友人がこの美術館を訪れ、鑑賞しているうちに気分が悪くなったそう。インドでヒンドゥー教の細密彫刻を見ているうちにクラクラしてくるのと同じ感覚?

f:id:akbrooklyn:20200713002654j:plain

3階の展示室には、たくさんの水彩画が収められている木製のファイル棚があります。 昔はこのファイル棚の展示も見れたけど、鍵がかけられて閉まっていました。

↓ 以前はこの観音扉を開けて、水彩画を閲覧できました。

f:id:akbrooklyn:20200713002947j:plain

昔は、窓側にある木製のファイル棚から、デッサン画も一つ一つ見ることができたけど、やはり見れなくなっていました。この木製の古いファイル棚が素晴らしく、この美術館の特徴だったので、残念。

以前は中2階の「モローの書斎」も入ることができたけど、閉まってました。逆に昔の展示は、サービスが良すぎだった。初めて来た時、絵画もデッサン画も書斎もオープンで閲覧できたので、驚きでした。

f:id:akbrooklyn:20200713003428j:plain

モローの世界は人物が両性具有っぽくて、日本の少女漫画のようです。

f:id:akbrooklyn:20200713021608j:plain

↓ 2階の展示で、一番大きな作品。

f:id:akbrooklyn:20200713020149j:plain

以前に来た時、この絵の右側に、70年代のロックスターのような人物を見つけて、「おお!クィーンのフレディー•マーキュリーみたいなのがいるぞ」と思ったけど、今回も見つけました。19世紀のドラッグ•クィーン?モローの想像力は素晴らしいです。

f:id:akbrooklyn:20200713020212j:plain

モローは画家として優れていただけでなく、優れた絵の指導者でした。1892年にエコール•デ•ボザール(国立美術学校) の教授となり、アンリ•マティスとジョルジュ•ルオーという、2人の天才画家を生み出しました。特にルオーは、生涯をかけて師のモローを敬愛し、1903年にこの美術館の初代館長になりました。

f:id:akbrooklyn:20200713015049j:plain

「いかにもパリ」な雰囲気あるこの美術館は、絵を描いている人にオススメの場所です。 

↓ よろしければクリックお願いします。

にほんブログ村 海外生活ブログへ