パリとニューヨークで思考する

長年NYに暮らし、パリに住み、日本に戻ったアーティストの忘備録。

コロナウィルスでパリ封鎖の日常

フランスの外出禁止令が出て10日過ぎました。

3/16(月)、マクロン大統領が声明を発表し、国民に不必要な外出をさせない発令が出ました。国からの『命令』です。店が一斉に締まり、食料品店と薬局、ランドリーだけが空いている状態です。メトロは30%運行し、3本に1本が走っています。

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ガランとしたパリの大通り

外出をする際は、政府が発行した『外出証明書』をプリントアウトして持ちます。犬の散歩でも必ず携帯します。警察がいる時は、この『外出証明書』を見せないと罰金が取られます。

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photo via DNA.fr Thomas Samson/AFP

罰金は1回目は€135、15日以内の2回目の違反は€1500、30日以内に4回違反したら罰金€3700と6ヶ月までの禁固刑があります。

プリンターがない人は、手書きでもいいです。必ず紙にペンで書き、日付と部屋を出た時間を明記し、署名をします。後半は自分に当てはまる項目だけ書きます。€1500の罰金が怖いので、必死で書く。

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マクロンから最初の声明が出た週末、パリ人たちは公園に集まってワイワイ楽しんでいた。その映像がSNSで拡散し、月曜日、マクロン様から再度「何やっとんじゃコリャー!」とばかりにお上品に憤慨され、公園は封鎖され、禁止令がグッと引き締まって罰金もグッと上がった。

フランス人、ギュギュッと締め上げられた。

かなりのパリ人は、田舎へ逃走したらしいです。最初の月•火曜日の列車が、満員だったとか。なので街は静かです。私が住んでいるアパルトマンも、シーンとしています。

スーパーへの買い物は行けるので、『外出証明書』を書いて出かけます。パリの通りの様子。食料の買い出しとジョギングとデリバリーする人以外、誰もいない。

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スーパーマーケットでは入場規制があり、数人ずつ入れます。

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スーパーマーケットの前で列になって待つ人

イギリスやアメリカでは、食品の買い占めが話題になっているようですが、パリではそんなことはありません。パリのスーパーは頑張ってます。トイレットペーパーもあるよ!

「こんな緊急時にスーパーの人は大変だなあ」と思ってたら、大手スーパーの Carrefour (カルフール) のCEOが、従業員一人につき€1000 (約12万円) のボーナスを出すことに決めたらしい。素晴らしい。

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野菜も揃ってます

↓こんな時期だけどイースターのうさぎのチョコレートも売り出されて、明るいムード。

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パン屋の前で、間隔を空けて待つ人。店には一人ずつ入る。

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果物屋さんの前で間隔あけて待つ人。

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ジョギングは許されているので走っている人が多い。家から1kmの範囲だけ走ることができます。ランナーは10kmぐらい走っていいのかと思っていたそうです。

誰もいない公園には花が咲き始めています。

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フランス生活で愛される屋外マルシェはずっと開いてたんですが、3/24(火)から、クローズすることになりました。封鎖を徹底するなら、私もマルシェは閉めたほうがいいと思ってました。

↓有名なパリの Marché d'Aligre Beauvau はこんな感じで混む。

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photo via unjourdeplusaparis.com

今週、外出禁止令は6週間になるだろう (4/26まで?) という案が出ました。科学カウンシルと話したと、保健大臣のオリヴィエ•ヴェランと共に、ヴィンテージ•ショップのオーナーのような風貌の女性が出てきて喋っていた。こんな雰囲気の女性が政府の取り決めに出てくることは、アメリカではない。今気づいたけど、ヴェランさんは何で離れて立ってるの?と思ってたら、1m間隔空けてたんですね。

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フランスでは感染者がグングン増え続け、死者が1300人になりました。

イタリアでコロナ感染の大発生が起こった週、2/26(水)に、フランス南部のリヨンで、イタリア対フランスの大きなサッカー試合がありました。その時、中止しないのかという疑問が上がりましたが、結局、試合は行われました。

フランス在住の英国人たちのTwitterでは、この事を疑問視する声が上がっています。あの時、リヨンでの試合を止めておけばよかったのに、コロナに感染したイタリア人が大量に入ってきたんじゃないのか、など。イタリアとの国境を閉鎖して!との声も上がっていましたが、閉鎖はしませんでした。

マクロン大統領は、2月末のイタリアのコロナ感染発生時にすぐイタリアへ飛び、コンテ首相と会見し、当時、イタリアで大歓迎されていました。イタリアは精神的に弱り切っていて、国境を塞ぐのは、イタリア人の傷に塩を塗り込むようなのものです。マクロン政権はイタリアに対して冷たい措置を取りませんでした。なので「イタリアを見捨てない」という人道的な方向で行くんだな、ということは、フランスもイタリアと共に落ちるのを覚悟してるな、と予想してました。

 

今週、フランスでもっとも危篤患者が多い激戦区のミュルーズ Mulhouseに、フランス軍が収容施設テントを建設しました。いよいよ戦争のような趣になってきました。なんかもう映画『1917』を彷彿させる感じ。

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photo via The Local France/AFP

ミュルーズのフランス軍のテントに赴き、会見をするマクロン大統領。

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ミュルーズ Mulhouse といえば、私が2018年コルマールを訪れてリヨンに向かった時、乗り換えをした駅。 偏見ばかりで申し訳ないですが、確かにコルマールでは、中国人観光客がたくさんいた...。(ミュルーズはコルマールのすぐ南。) コルマール旅のブログはこちら↓


実は私、3/30に日本に一時帰国の予定だったのが、航空便が欠航になりました。4/23まで日本ーパリの直行便はないそうです。とはいえ、今この時期に日本へ帰っても、厚労省の取り決めで、空港近くの施設に2週間監禁になるので、キャンセルする予定でした。

コロナウィルスは体内に5週間いるとか、無症状の人もいると聞くので、私もウィルスを保持している可能性はあります。健康な人も、すでにウィルス保持者かもしれないので、そう思って生活しています。今週、イタリア人の若い感染患者さんで、お父さんに菌を移して死なせてしまった男性が、病院のベッドからメッセージを送ったビデオを見ました。自分は大丈夫だと思っていても、年配者(親) が亡くなる可能性があります。

騒ぎが収まるまで、Netflixを見たり、地道にフランス語の勉強をして、静かに暮らします。

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やっとPeaky Blindersを見始めました

私はニューヨークで『9/11』の同時多発テロも体験していて、モクモクと煙を吐くワールドトレードセンターを見ながらNYのイーストヴィレッジのアパートに帰ったぐらいなので、『非常事態』には慣れてます。コロナウィルス騒ぎも、生きてたら、まあこれぐらいあるだろう、と思って暮らしています。

 

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