ニューヨークとパリで思考する

アーティストの忘備録。NYとパリ生活と旅の記録。

フランスのコロナウィルス対策と国民性の考察

今週、コロナウィルス感染者が38人に達し、フランスも真剣に対策に踏み込みました。このウィルス騒動を観察し、個人的に思ったことを書きます。再び、差別発言を連発するので、注意です。 

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18人目の感染者が出たことで会見する関係者トップ

先週末、イタリア北部でコロナウィルス感染が大量発生し、イタリアの街が閉鎖されパニックが起きた事実を受け、対岸の火事のように見ていたフランスも、さすがに「大変だ!」と驚いた様子でした。ニュースを流すTVチャンネルも、今週はずっと「Coronavirus」の報道をしていました。

2/24(月)、イタリアに住むYouTuberの日本人女性が「差別が怖い」「友人と食事に行く予定だったけど、アジア人が集まっていると注目されるので、キャンセルした」とYouTubeで語っていた。

オランダに住む日本人男性は「オランダの空港で白人から、笑いながら『コロナ!』と言われた」というYouTubeビデオを出していて、「なんですとぉ~!?」と驚いた。インドにいる日本人のYouTuberカップルは、インドを歩いていると『コロナ!』と呼ばれたそうです。インド人が日本人に向かってコロナ?まあ、インド人は愚かだから (←差別発言) どうでもいいとして、海外に住んでいる日本人は、コロナを怖がっていません。「中国人と勘違いされて差別を受けること」を怖がってます。

ツイッター上では、「来週、イタリアへ旅行に行く予定だったんですけど、こんな状況なんで、キャンセルしました」「お金もほとんど戻って来ません…」と悲しむ日本人のツイートが流れ、さすがに日本人は、『危機察知』『自主規制』の精神が高いなあ~と思いました。冷静に自己制御のコントロールができるのは、素晴らしい。

YouTubeTwitterで、世界中に住む日本人のメッセージを見れるので、便利な世の中です!

 

私は、ニュースはイギリスの『The Guardian ガーディアン』を読んでます。イタリア北部でコロナウィルスが発生してイタリア人がパニックになっているという報道を見て、「おや?」と思ったことがありました。 

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2/24(月)のイタリアの様子。photo via France24

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2/24(月)のヴェニス。マスクをつけて観光する中国人。photo via Daily Mail

イタリアの観光地に、中国人だらけ。中国から発生したウィルスでイタリアが損害を受けているのに、なんで中国人が平気で観光してるの?この人たちは、何を考えているんだろう? 

中国人、欲深いな…

コロナウィルスが中国で発生した報道は1月末に始まっている。もう1ヶ月も経って誰もが知っている事実なのに、当の中国人は、ガンガン海外旅行をしているらしい。「迷惑がかかるかもしれないから、キャンセルする」という『気遣い』はないのだろうか?

欲望を 手放せないのか ちゅうごくじん (←俳句)

 

そして 2/26(水)、フランスのブルゴーニュ地方で、ワインツアーに来ていた中国人観光客が、Ibisホテルの中で死んでしまった、というニュースが飛び込んで来た。

私はフランスの英語圏ウェブサイトのTwitterをフォローしていて、このニュースは、英語コミュニティーから入って来ます。死因を調査中で、コロナで死亡したかはまだ確定していないようです。

フランスでは、2/14に、80歳の中国人観光客がコロナウィルスで亡くなっている。もう一人は、今週亡くなった60歳のフランス人教師。ブルゴーニュの中国人もコロナによる死亡であれば、フランスでの死者は、3人中2人が、中国人観光客となる。 

先週イタリアでパニックが起こって、今週はヨーロッパに住む日本人が皆、警戒態勢をとっているこの時期に、のんきにワインツアーやってる中国人って、一体、何を考えているの?『心構え』『用心する』といった精神がないんだろうか?おまけに、80歳の中国人旅行客が亡くなったって、何だろう?自分の国から広がったコロナウィルスが蔓延している時に、80歳にもなって、旅行欲を手放せなかったんだろうか? 

中国人の感覚には、『自己制御』がないのか?

 

私はフランス語が達者ではないので、フランスのニュースは詳しく分かりません。ただし、TVのニュースから「シノワーズ、シノワーズ (中国人、中国人)」と耳に入って来るので、中国人を警戒しているのは分かる。「中国人=危険」という考えが浸透したら、日本人まで勘違いされて差別される可能性があります。

ヨーロッパに住む日本人のツイッターでは、やはり差別されるのではないかと気にかけているツイートをよく見かける。欲を手放せない中国人観光客の、やりたい放題の行為のせいで、海外に住む日本人は、気を揉んでいる。

 

コロナウィルスは、中国の動物を売買する農場から始まったと言われています。中国人は犬や猫を食べるので有名です。昔、旅行漫画のグレゴリ青山さんの本で、中国の市場でおばちゃんが猫の頭の皮をツル~ッと剥いているのを目撃した漫画を見たことがあり、「ヒエ~ッ!中国コワイ!」と思った記憶がある。こういった中国人の悪徳習慣を見直す時期に来ている!と思います。

↓コロナウィルス騒ぎで、中国の悪質な動物農場の現状が暴かれたことを示す記事。

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中国の動物売買マーケット。孔雀を運ぶ中国人。photo via The Guardian

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動物肉の値段を書いた表。中国の野生動物マーケット。photo via The Guardian

 

ちなみにフランスの様子ですが、ウィルスの拡散を覚悟している様子はあるが、それほど悲壮な感じは受けません。感染者数もまだ38人だし。

TVでは、マクロン大統領が病院で医療関係者と会話している光景が映され、その後イタリアへ飛んで、イタリアの首相とコロナウィルスの会議に出席した映像が流れていました。一国の首相が、病院関係者と対話し、被害にあっているイタリアとも協力関係を結んでいることを、視覚的に強くアピールしているので、「やることはちゃんとやってます!」という余裕を感じる。

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イタリアの首相と会見するマクロン

政府関係者がウィルス対策を発表する時も、宮殿のような綺麗な建物から放映しているので、どこかエレガントで優雅さを感じ、逼迫(ひっぱく)した感じを受けない。ウィルス防止にマスクを200 million (2億個?) 注文したそうだ。

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緊急会議も宮殿のような場所でやっているのでエレガント

今の段階では「フランス、準備できてるな」という印象。

やはりフランスは、第二次世界大戦で国をドイツ軍に侵攻されても結局勝てたので、「攻められてもやり通す自信はある!」といったものを感じます。「我慢しろ、我慢しろ」の日本とは違うかな。 とりあえず、感染者数は少なめに抑えているフランス。これからどうなるか...。中国人観光客をいかに抑えるかが課題だな。

 

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フランス•パリで感じた移民問題とパリ旅行の注意点

パリに2ヶ月以上住んで気づいたことを書きます。全く夢のない現実的な話です。感じたことをそのまま書くので、差別的な表現もあります。

 

パリ生活の始まりは、アパルトマンに住むまで、英語サイトで申し込んだ学生用レジデンスに滞在していました。建物は20区にありました。ここで良かったのは、自動運転の1番ラインに歩いて行ける距離だったので、12-1月のストライキ中も地下鉄に乗れたこと。そして部屋がかなり(無駄に?)広かったこと。

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photo via adele.org

ただ、20区東側の環境は良くない。アフリカ大陸から来たとみられる移民が多いです。ストで近くのメトロ駅が閉まっていたので、移民が行き来する大通りを、1番ラインまで10数分歩いてました。黒人女性がアフリカ言語でヒステリックに叫んでたり、イスラムの女の子がガムを開けて包み紙をポイッと道路に捨てる(ヒジャブを被った母親は何も言わない) のを横目で見て、ゴミが散らばる道路をスタスタ歩きながら「あああ~… (気分が萎えるぅ~)」と思ってました。

アフリカ移民が多い区域は地面にゴミが散らばっている

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大通りにトラムが走っていて、乗ってみたかったけど、メトロのストライキ中は激混みで、アフリカ衣装の太ったおばさんが、自分が乗るために騒いでいるので、一度も乗らなかった。その人達は北の方へ行きたいみたいで、必死感がすごかった。1月中ばにメトロが再開すると、トラムが急に空いて、乗客は白人が多くなって穏やかな感じになり、雰囲気が変わった。あのアフリカ人たちはどこへ?

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photo: via Wikipédia

私が住んでた建物は白人が多かったけど、一歩外に出たらアラブ人と黒人が多い。大通りを歩きながら「この人たちはどこに住んでいるんだろう?」と思ってたら、皆、ゾロゾロと同じようなビルに入っていく。どうも、難民申請とかで来た移民は、フランス政府から住居を配布されて、大きなコンクリートのビルに住んでいるっぽかった。遠目からでも「あのビルには移民らしき人達が入っていくぞ」というのは分かった。私はフランス政府の行政に詳しくないので、もし間違ってたらすいません。

数年前、シリア難民の流出が話題になった時、オンラインの報道で、フランスに受け入れられたシリア人男性の生活を見た。フランス政府から住居をあてがわれて、仕事まで与えられていた。「難民はこんな待遇してもらえるの?」と驚いた。上げ膳に据え膳。宝くじに当たったみたい。フランスが移民受け入れに寛容なのは知ってたけど、フランスで生まれたフランス人で、貧困でホームレスしてる人達はどうなるんだろう?と思った。

なぜ気になるかというと、ニューヨークで、アメリカの大学を出たのに、就労ビザをサポートしてもらえる仕事が見つからず、結局日本に帰ってしまった友人を、何人も見て来たからだ。一旦仕事が見つかったら、弁護士を雇ってお金を払い、ビザ申請をする。申請をしても、支払われる給料に満足できず、帰っていった人もいた。アメリカで「正式に」滞在している日本人は、ビザ取得のためにお金とエネルギーを使い果たしているのだ。

 

パリの1番ラインでマレ地区あたりに行くと、オシャレで職人気質なフランスの文化を感じるのに、20区東のレジデンス周辺に戻ると、急に、ピタッと何も感じなくなる。移民のエリアには、文化を生み出す豊かさを感じない。コンクリートのかたまりと、労働、衣食、睡眠、排泄の、生きる基本的なエネルギーだけを感じる。

インド系移民も多い。フランスにインド人?と意外に思うかもしれないけど、かなり流入しているとみた。実際、私がフランスに入国して来た時、私の前のインド人が、入国審査に引っかかって足止めされていた。「いや、僕はこれからドイツに行く予定なんですよ!」と英語で慌てて説明してたけど、おそらく、帰りの飛行機のチケットを持っていなかったんじゃないかと思う。

実は、フランスに移民して来たインド人に、個人的にムカッときた体験がある。

2018年の9月にナンシーへ旅行に行った時、パリのCDGからナンシー直行の列車がなく、近くのLorrain ロレーヌ駅から連絡バスに乗ってナンシー入りした、と書きました。その時のブログはこちら。↓

その時、30分以上乗っていたバスの中で、ずーっとゴホゴホと咳をする人がいた。「うーん…後ろの席に嫌な咳をしている人がいるなあ…。やめて~。これからフランス旅なのに。」と嫌な予感がした。ナンシーに到着し、バスは駅の裏側のバス停に乗客たちを降ろして去っていった。駅の正面が見えないので、iphoneで確認しながらトラムの駅まで歩こうとすると、後ろから「Excuse me! Excuse me!」と英語で叫ばれた。振り返ると、いかにもインド系の青年が、巨大なスーツケース2つと共に立っている。"フランスに働きに来ました" という感じで、観光客ではない風貌。おまけにゴホゴホと咳をしていた。「駅はどこですか?駅が見えません!」とインド訛りで私に向かって叫ぶので、「えーっと…」と周囲を見渡すと、向こうに "SNCF" の看板が見えたので「あそこが駅じゃない?あっちへ行って見たら?」と英語で答えた。インド人は「どこですか!?どこが駅ですか?分かりません!」と、まるで私に責任があるかのように言ってきたので、私は「自分で行って確認しなさい!」と言い放ち、その場を去った。去りながら「なんか今のインド人、疫病神みたいだな」と思った。SNCF国鉄だという認識もなさそうだった。

アールヌーボーの華麗な街ナンシーで、インド人に絡まれるとは思わなかった。その後しばらくして、ナンシー滞在時にお腹の調子がおかしくなり、喉がおそろしく痛くなった。リヨンに到着する頃には咳が止まらなくなり、発作のような咳が続き、美食の街リヨンで、レストランに入れなくなってしまった。フランスの薬局で咳止めを買ったけど完治しなかった。最初は、フランス人のタバコの煙で喉がやられたのかと思ったが、「あのインド人だ!」という結論に至った。「クッソ~!体調管理をしない、意識の低い奴め!」と腹が立った。

そういえば去年、私がビザを取るため日本のフランス大使館を訪れたとき、私の順番の前がインド系の顔の人で、白人の係員に「この申請書は古すぎるので受け付けられません。書き直してください」と返されていた。その人は日本に住んでる感じではなく、南麻布の閑静なフランス大使館の中で浮いてたので、私は「この人、大丈夫?」と横目で見ていた、という事実を、今、ブログを書きながら思い出しましたわ!

アメリカでトランプが移民に厳しい態度をとっている近年、そしてイギリスが移民を締め出す Brexit 政策に出ている現在、フランスは、インド系民族の移住先のターゲットになっている??

ゾロゾロと流入する移民をきちんと管理して〜!

フランスでは、去年は黄色いベスト運動、年末は年金制度のストライキ、とストライキばかりしている。詳しい事情は分からないが、移民への費用に国が使っているお金を何とかしたら?と思う。とにかく、移民が「フランスへ行けば何とかなる」と夢見て、大国フランスにやって来て、フランスに「ぶら下がっている」感じがする。

 

そんなわけで、しばらく20区のレジデンスで暮らして、その後、アパルトマンのある9区に引っ越して来た。すると急に、周りにイギリス英語を話すイギリス人が増えて、洒落たカフェやお店が増えた。アパルトマンの隣のカフェのテラスで、日本人らしき男子二人が優雅にコーヒーを飲んでいた。「おお!日本人!」と感動。日本人はちょっとオシャレ。

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朝はイギリス英語のお客で賑わうパン屋『Panifica』

そんな9区で気味の悪い体験をした。ある雨の降る夜、アパルトマンから出ると、隣のカフェの前にアフリカ人男性が立っていた。特に何も思わずにすれ違おうとすると、瞬間、男が手を伸ばしてきて私の腕を掴もうとしてきたので「何こいつ?」と一瞬でサッと避けた。振り返ると、その男が私をジトーッと見ていた。別の日、薬局でレジ待ちをしていると、アフリカ人男性が私の目の前に立ちはだかって、自分の携帯のチャット会話を見せて、私に何か頼んで来た。「Sorry, I don’t understand.」と私が英語で話すと、去っていった。

小金持ちな人が住んでいるエリアに引っ越して来たら、今度は、お金を無心しようと絡んでくる人が増えた。誤解のないように書いておくと、私はホームレスに小銭をあげられるように、50セントと1€をいつも携帯している。ただ、どの人にあげるかを観察する。

パリで注意すべきは、メトロのロマ集団 (スリ) だけではないよ!

ある日、18区の方へテクテク歩いていくと(9区の北)、サクレ•クール寺院を上に見渡す麓の公園エリアで、誰かが騒いでいた。よく見ると、韓国人の男の子が「No! No! No!」と叫んでいる。その男の子は、黒人男2-3人に囲まれて、手首にミサンガのようなものをくくりつけられていた。韓国人は「No! No!」と叫びながら、向こう側にいる女の子たちに助けを求めて、次の瞬間、韓国人の女の子たちが「ノーー!!」と叫びながら走り寄って来たので、事態が大げさになったのを察知した黒人たちは、散らばって行った。

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photo via Wikipédia

ニューヨークでもよくある、ミサンガ詐欺。

ミサンガを勝手にくくりつけて、料金を請求するのだ。その韓国人の男の子は、かなり背が高くて体格が良かったのに、黒人男たちは臆面もなく平気な顔をして、嫌がる男の子の手首に、ミサンガをくくりつけていた。

18区の観光名所 サクレ•クール寺院の麓の、レールカー乗り場と公衆トイレのある場所です。ここは注意!

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とにかく、移民の多いフランスへ旅行に来る場合は、体調管理と危機管理は、万全に!自警しましょう。

 

20区東は環境が良くないですが、パリ20区の西のエリアは素敵です。次回は私のお気に入り、西側のシャロンについて書きます。 

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映画『1917 命をかけた伝令』の感想レビュー

パリの映画館で、サム•メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』を見て来ました。

第一次世界大戦でのイギリスの若手兵士の24時間を描いたドラマ。とてもいい映画でした。私好みの映画だったので批判がない。そもそも私は、第一次世界大戦のテーマにとても興味があるのだ。

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その昔、オドレイ•トトゥ主演のフランス映画『A Very Long Engagement (ロング•エンゲージメント)』を見た時、ギャスパー•ウリエル演じる恋人役の、第一次世界大戦での兵役がすごく過酷だった。『アメリ』の監督ジャン=ピエール•ジュネなので、「寒い•辛い•痛い」の極限を表現するのがうまかったのかな。その時に「第一次大戦の兵士って大変だったんだな」と印象に残った。

その後、スピルバーグの『War Horse (戦火の馬)』があったけど、アメリカ映画なのでエンターテイメント色が強かった。

そして2018年、『ロード•オブ•ザ•リング』の監督ピーター•ジャクソンが、第一次大戦の兵士たちを記録したモノクロ映像に色付けをして、鮮やかに蘇らせたドキュメンタリーを制作したとかで、その映画『They Shall Not Glow Old』がイギリスのガーディアン紙で大•大絶賛されていた。2018年の年末、ニューヨークでの限定公開日に、満員の映画館でこの記録映画を見た。

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ピーター•ジャクソンと映画『彼らは生きていた』

過酷な生活や兵士の死体映像も出てくるが、残酷感はあまり感じず、あっけらかんと生きる青年たちの、同胞を愛する心「友愛」が浮き彫りになっている印象だった。ピーター•ジャクソンは第一次大戦モノが大好きだそうで、半分趣味のように制作したっぽい。このドキュメンタリー映画は『彼らは生きていた』というタイトルで日本でも公開されているので、興味のある方はぜひ見てください。

そんなわけで、私はこのテーマには関心があり、実在の映像も見ているので、『1917』がどんな映画になっているのか、興味があったのでした。

 

ストーリーは、第一次世界大戦に出兵中の若いイギリス人兵士2人の、ある1日の出来事を描いたドラマ。彼らに突然、重要な伝達任務が課せられ、デヴォン州の部隊1600人の兵士の命を救うため、部隊を率いるマッケンジー大佐を探し出して、将軍からの軍事メッセージを渡さなくてはならなくなった。

「あなたがもし、18歳のイギリス兵士で、急遽、仲間の命を救うメッセージを伝える重要な責任を与えられたらどうするか?前に進むか?戻るか?」という、どのシーンにおいても究極の選択を決断しなくてはいけない、ゲームの中に入り込んだような感覚の映画。

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かなり長いワンテイク撮影の連続で、いくつものワンテイク映像を繋ぎ合わせて制作されている。演劇の舞台のように、失敗が許されないワンショットで撮影されている。なので緊張感がある。綺麗に撮ったドキュメンタリー映像のような雰囲気。

主演の2人にほぼ無名の俳優を起用しているので、観客が先入観なくストーリーに没頭できる。一人の俳優ディーン=チャールズ•チャップマンは『ゲーム•オブ•スローンズ』に出ていたようだけど、私は拷問とレイプの続く暗いサド気質なGOTにうんざりして途中で見るのを止めてしまったので、彼のことは知らない。

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最初に、真昼間の明るい平原から、急に、暗い洞窟のような指令本部に呼び出される。ランプの明かりで将軍役の俳優の顔が照らされるが、誰が喋っているのか分からない。声で「あっ、コリン•ファースだ」と分かった。そういえば彼も出てるんだった。ほぼ声だけのコリン•ファースの出番は1分ぐらい。

俳優は、美声もいのち。顔だけじゃないよ。

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主役の兵士2人が戦場地帯に走り出ると、平原に馬が死んでいる。爆弾によってできた穴には死体が折り重なっている。実際に戦場に出ると、こんな感じなんだろうな、という現実感がある。

臨場感がすごい。

とはいえ、私は『彼らは生きていた』を見ているので、『1917』の映像は「映画向けに、かなりサラッと表現しているな」という印象だった。記録映像『They Shall Not Glow Old  彼らは生きていた』では、馬がもっと死んでた記憶があるし、兵士の死体ももっと積み重なっていたと思う。『1917』を見た人は「この映画、かなりグロい!」と思うかもしれないけど、割とさっぱりしていると思うし、現実はもっと悲惨だったと思う。残酷なホラー風に演出する監督もいると思うけど、サム•メンデスはサラッと仕上げたと思う。

 

映画の途中で、また別のカッコいい声の大尉が登場する。顔が見えないので「この声のいい俳優は誰かな?」と思ったら、マーク•ストロングだった。

この映画に出てくる将校さんは、声がいい。

コリン•ファースにマーク•ストロングときたら、映画『Tinker Tailor Soldier Spy ティンカー•テイラー•ソルジャー•スパイ (邦題:裏切りのサーカス)』じゃないか!(『キングスマン』もあるけど。) 脇役に英国の演技派を揃えて来たな、と気に入った。脇役は、登場時間が1分しかない。

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夜の襲撃映像はかなりリアルだった。あの映像は初めて見た。実際に兵士として戦場にいたら、夜は何も見えなくて、爆発音と襲撃の時のピカッとした閃光しか見えなくて、不安だろうなあ、という現実感がある。しかも、さっき人を殺してしまったけど、あれは現実だったのか夢なのか、自分でも分からないような、朦朧とした感覚が続く。

最後、いよいよデヴォン州の部隊にたどり着いて、一刻も早くマッケンジー大佐にメッセージを伝えようと必死に走るシーンで、私も一緒になって「早くマッケンジーさんと会って~!!コロネル•マッケンジーどこ~!?マッケンジーさーん!ところでマッケンジー大佐は誰だろう?」と手に汗握って見てたけど、登場したマッケンジー大佐は、やはり『Tinker Taiylor Soldier Spy  裏切りのサーカス』に出ていた、あのお方でした。やはり出演時間は1分。この俳優さんも美声。

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無事に任務も終わり、今度は同僚のお兄さんに大切なメッセージを伝えなくてはいけなくなり、再び「ブレイク中尉!ブレイクさーん!」とブレイク中尉を探し回って、ついに出会えたブレイクさんは、人気俳優のあのお方。なるほど、お兄さんって感じがする。

 

というわけで、見る者が、実際の戦争に兵士として参加しているような視点で鑑賞できる映画でした。残酷に見えるシーンもサラッと撮影されていると思ったし、とにかく臨場感を重視して、「現実にこれが起こったら、こうなんだろうなあ」という感覚を、映像にした感じ。

一部の映画批評家は「インドのシーク教の兵士はもっと参加してたのに、白人以外の人種が十分に描かれていない!」と騒いでたけど、兵士の群衆の中に、黒人やインド人も見えたし、特に白人兵士だけが出ていた印象はない。

第一次世界大戦はイギリスにとってもフランスにとっても (彼らは連合軍) 過酷で大変な体験で、それを一つの映画として残したサム•メンデスは偉い!と思ったのでした。今年のアカデミー賞のオスカー戦では、某•韓国映画が騒がれているので、この映画『1917』が、結果としてどう評価されるのかは分からない。ただ私にとっては「個人的に好み」な良い映画でした。

 

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『Tinker Tailor Soldier Spy 裏切りのサーカス

ところで、この映画で脇役の俳優たちが参加している『Tinker Tailor Soldier Spy ティンカー•テイラー•ソルジャー•スパイ (裏切りのサーカス)』は、超シブ~い落ち着いた英国スパイ映画です。英国の演技派俳優が集まってます。派手な演出は全くないですが、”初老のスパイの悲哀” のような渋い味わいがあるので、淡々とした渋い映画好きの方は見てみてください。主演にゲイリー•オールドマン、ベネディクト•カンバーバッチと、トム•ハーディーが出てるよ。

 

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パリのリパブリック周辺の人気買い物スポット

今、パリにいます。しばらくの間、フランスに滞在する予定。

フランスでは12月から鉄道のストライキが始まり、1ヶ月間、メトロがあまり役に立たなかった。一部運転だった時は、多くのラインで夜7時ごろが最終便だったので、人々が血相を変えてメトロ構内を走っていた。1月に入ってからストが緩み、先週末、約45日ぶりにメトロが通常運転した。

フランス人は辛抱強いな、と感じた。交通職員の主義•主張で自分たちの生活リズムが壊されているのに、「ストは理解できる」と多くの人が理解を示していた。「いやいや、理解してる場合じゃないでしょう」と思ったけど。気が長いのかな?短気なニューヨークでこんなことが起こったら、怒りのあまり、殺人事件が何件か起こりそう。

 

さて、パリはソルド (セール) の期間なので、週末、ショッピングで街をまわって来ました。

リパブリックの駅は、18日の土曜日、スト以来初めてオープンしたとのこと。キッズが駅前でスケートボードをやっていた。

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観光客に人気のマレ地区中心地よりも、もっと北の8番ラインの『Saint-Sébastien Froissart』や『Filles du Calvaire』駅あたりが雰囲気いいです。今回廻ったのは、リパブリックの南エリア。

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↑『BIS Boutique Solidaire』という古着のお店。フランス人が次々に入って来ました。値段も安かった。ジャケットやコートなど、色別に揃っていてよかったです。パリ女子が何点も爆買いしてました。フランス人が普段使いで利用しているショップに行きたい方におすすめ。

7 Boulevard du Temple, 75003 Paris

 

歩き回ってちょうど疲れた時、『Ob-La-Di』というビートルズの曲のような小さなカフェを発見。日本人男性が切り盛りしてました。次から次へ人が来て大人気。カフェ•クレムとパイを注文。スイーツはグルテン•フリーなようです。

54 Rue de Saintonge, 75003 Paris

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一昨年パリに来た時も思ったけど、Rue Commines や Rue du Pont aux Choux のエリアはすごくオシャレな雰囲気。

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以前 Rue Comminesを歩いた時、ファッションデザインの展示でもあったのか『Espace Commines』の前にすごくオシャレな人たちが集まっていて何事か?と思った。アートショーなどのイベント会場です。

↓ 『Sessùn  セッスン』という綺麗な洋服屋さん。お値段はちょっと高め。それでも皆列になってレジに並んでいた。店員さんの感じがとても良かった。さすが売れている店は接客が上手。

6 Rue du Pont aux Choux, 75003 Paris

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↓『Boot Café』という小さな可愛いカフェ。入りたかったけど混んでた。

19 Rue du Pont aux Choux, 75003 Paris

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『Pontochoux  ポントーシュ』 という日本のカレー屋さんが大人気で、外で人々が列になっていた。インスタを見たら本当に日本人のお店らしい。人気スポット?日本人の飲食店、パリで頑張っているね〜。

18 Rue du Pont aux Choux, 75003 Paris

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 ↓ こんな感じのカレーだそうです。

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photo via TimeOut Paris

メトロの Saint-Sébastien Froissart 駅のすぐ近くにある『Merci  メルシー』へ行ってみた。石の門を潜って中庭に入ります。

111 Boulevard Beaumarchais, 75003 Paris

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セレクトショップなのに、ユニクロのように混んでいて驚いた。観光客が押しかけているらしい。日本人もいた。

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2階には食器や寝具などがディスプレイされています。マグカップが20€ぐらいだったので、そんなに高くはない。

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香りのコーナーもあります。パリのお土産購入スポットになっているらしい。

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周囲には素敵なお店がたくさんあるので、小さな個人店を応援したい。これは『Mona Market』という、照明が綺麗にディスプレイされてたお店。

4 Rue Commines, 75003 Paris 

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そうするうちに、大通りを警察の車が何台も通り過ぎ、通りが警察だらけになった。Boulevard Voltaireで大勢の人が年金制度へのプロテストをしていたようで、その後、付近にスモークの匂いが広がって、大きな旗が見え、爆発音が聞こえた。

観光客はショッピングに忙しいけど、メトロが復活しても、フランス人は熱心にプロテストしているらしい。煙の匂いが充満して不快な顔をしながらも、いつも通り買い物したり食事を楽しんでいるパリジャン•パリジェンヌはたくましい。

 

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Netflixの魔術師ドラマ『ウィッチャー』感想。面白いよ~!

ツイッターはUKの人気トレンドが出るようにしてあるんだけど、12月20日の夜、"The Witcher"と"Henry Cavill" がイギリスのツイッターで話題になっていた。「珍しくヘンリー•カヴィルがトレンド入りしてるぞ。」とチェックしてみると、みんな口々に「ヘンリー•カヴィルは完璧なゲラルトだ!」と絶賛している。

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"The Witcher"??ゲームもしないしファンタジー小説も読まないので知らなかったけど、大人気ゲーム『ウィッチャー』が実写ドラマ化されて、12月20日Netflixで配信スタートしたらしい。原作はポーランドの小説家アンドレイ•サプコフスキで、1990年代に本が何冊も出版され、話は完結している。ウィッチャーとは、モンスター狩りを生業とする、スラブ神話の魔法剣人の話。

そういえば前日、ヘンリー•カヴィルと女優たちが華々しくプレミア会場にいる画像をオンラインで見た。あれだったのか、と思い出した。魔法使いのドラマだとは思わなかった。

私はヘンリー•カヴィルのことを、失礼ながら「残念な俳優さん」だと思っていた。綺麗な顔をしているのに、出演する映画が、ティーンが喜ぶレベルのアクション•ムービーばかり。見た目も隙がない感じでキッチリしていて、面白みに欠けていた (←ヒドイ!)。イギリス人なのに『スーパーマン』みたいな退屈なアメリカ映画に出ちゃって、良さが活かされてないな〜、惜しい、と思っていた。

今回ツイッターで、『The Witcher』を鑑賞した人たちが興奮に沸いていた。その後10日ほどで、このドラマは世界で一番人気のTVシリーズになった。Netflixは入ったことがなかったけど、『ウィッチャー』を見たくて入会してしまった。

 

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ヘンリー•カヴィルの剣士ゲラルトっぷりが素晴らしい!影のある孤高の魔法剣士のカリスマが全身から滲み出ている。今までのクリーンなイメージと違って、汚れ役。汚れた役の方が魅力が増している。このシリーズが続けば、カヴィル=ゲラルトのイメージが定着しそう。

彼自身、かなりオタクなゲーマーで『ウィッチャー』のゲーム好きで、噂を聞きつけて誰よりも先にクリエイターに接触し、執拗に連絡し主役を勝ち取ったとか。ゲラルトになりきるために衣装を自宅に持ち込んで、衣装を着たまま寝ていたらしい。

 

スーパーマンも『The Man from U.N.C.L.E.』も興味なかったので、ヘンリー•カヴィルの映画/ドラマをまともに見てなかった。( 訂正:昔『THE TUDORS 背徳の王冠』を見てた。) 銀髪のウィッグをつけてゲラルトとして動いているのを見て、尋常ではないレベルの顔の良さに驚いた。

ヘンリー•カヴィルの顔が異次元。

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特にこんな魔術系のドラマでは、奇抜な顔の脇役を採用したりするので、画面の中で他の俳優たちと並ぶと、ゲラルトの顔立ちの良さが浮き彫りになる。もはや、ゴツい少女漫画。こんなゴリゴリで筋肉隆々な少女マンガは存在しないけど。ドラマの中で、ゲラルトが過去に負った傷を「この傷はどうしたの?」と聞かれたりするが、誰も「おい、お前のその整いすぎた顔はどうなってるんだ!?」と問いたださない。

 

ゲラルトは冷酷に人を切るカッコつけた剣人なのかと思ったけど、違った。無駄な殺戮はしない。誰が善人かを見分けるまで剣を抜かない。実力があるのに威張っていない。「ウィッチャーには感情がない」とあるけど、ゲラルトは情が厚い人だと感じた。アンドレイ•サプコフスキの原作がそうなのか、ヘンリー•カヴィルが醸し出す雰囲気がそうなのか分からないけど、人情あるウィッチャーだった。

ドラマは、剣士ゲラルトと、魔法使いイェニファー、そしてシントラ王国の王女シリの、3人の人生の物語が交差する。3つの異なるストーリーが展開して、違う時代のシーンが次々と登場し、かなり混乱すると聞いていたので覚悟して見たけど、それほど複雑ではなかった。シリーズ1では、主に魔法使いイェニファーの生い立ちが語られ、次のシリーズ2では、剣士ゲラルトの生い立ちが明らかになるとのこと。

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ゲラルトが恋に落ちる魔女イェネファー役に、インド系の新人女優のアーニャ•シャロトラが熱演しているんだけど、このアーニャの自我を滅した体当たり演技がすごい。「この女優さん、ここまでやっちゃって大丈夫?こんな役しか回ってこなくなったりしないのかな?」とか不安になるぐらいの、役への身の捧げっぷり。イギリスの映画賞かどこか、彼女に新人賞あげて〜。

『ウィッチャー』は「ゲーム•オブ•スローンズ」と比較されてたので、てっきり、サドで残虐な物語なのかと思っていたけど、全く違った。GOTと一番違うのは、コミカルで笑えるシーンがあるところ。まるでイギリスの有名なコメディ『モンティ•パイソン』みたいな、アホらしくて脱力するお笑いポイントがところどころ出てくる。

ゲラルトにつきまとう吟遊詩人ヤスキエルと、主人公ゲラルトのやりとりが、ボケとツッコミで面白いのだ。馬のローチまでもが、口数少ないゲラルトが、好きな女性イェニファーの前で黙ってグズグズしていると、鼻でゲラルトをこつく。伝承民話っぽいエレメントがある。 

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もちろん剣士の話なので、首が吹き飛ぶ血だらけの剣の殺陣シーンはあるし、王国の滅亡をかけた戦争も出てくるので、血なまぐさい殺戮もある。でも戦争というのは非業で残酷なものなので、阿鼻叫喚な殺しの場面が描かれるのは当然。その代わりGOTのような、不必要で不快な拷問シーンとか、不必要なレイプは、一切ない。

さらに、奇妙なセックスと、女性の裸体とオージー(集団セックス)、ゲラルトの裸体、そして血が吹き出すスプラッターな殺戮シーンがあるので、16歳以上指定となってます。「ゲラルトが風呂に入るシーン」は、水戸黄門の「由美かおるの入浴シーン」のように、このドラマの定番になる予感。

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総指揮クリエイターは、女性のローレン•シュミット•ヒスリッヒ。そして制作プロデュースを、ポーランドイラストレーターのトメック•バギィンスキが担当している。バギィンスキは元々、ゲームの『ウィッチャー3』の制作に関わったアニメーターであり、ヴィジュアルや世界観があるみたい。女性クリエイターとポーランド人アーティストが制作しているせいか、一見厳しい物語の中にも、どこか牧歌的な「優しさ」が存在している。男尊女卑で権力闘争のGOTとは違う。

 『ウィッチャー』シーズン1は8話構成で、8話はグワーッと最後のフィナーレが盛り上がったところでプツッと終わる。「えっ!?今ので終わり?えっ、イェニファーはどうなったの??」と驚いて、ドラマの中のゲラルトとティサイア女史みたいに、「イェニファー!」と心の中で叫んだ。ああ、続きが気になる。

 

 

シリーズ2は2021年春に放映予定。その間に、個性的な俳優さんをキャスティングして、もっと面白い作品を作ってくれ~!GOTと格差をつけるために、例のコミカルなお笑いポイントに磨きをかけて、もっと笑えるようにして欲しい。

というわけで、剣人ゲラルトと、彼と運命的につながり合っている魔女たちの戦いの物語『ウィッチャー』はおすすめです!ヘンリー•カヴィルの、劇画の主人公のような男前っぷりも、見ものです。イギリスの他の人気俳優たちから出遅れた感があったカヴィルさんだけど、運命の当たり役!めでたい!!

 

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映画『JOKER』感想とホアキン•フェニックス考察

あけましておめでとうございます。

遅いです!10月から多忙だったためブログを書く時間がなく、今更ながら映画『JOKER』 レビューです。遅すぎて、すでに2020年の映画賞シーズンに突入しています。

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別の視点から、長々と書きます。というのも、ホアキン•フェニックスは、ここ15年ぐらい 私の一番好きな俳優 なんです。

今まで「CoCoさんの好きな俳優は誰なの?」と聞かれたら「最近ちょっと太ってきたけどずっとホアキン•フェニックスが好き 」と長年言い続けてきたが、「私も!」と返事が返ってきたことはなかった…。

 

今回、ホアキン•フェニックスがトッド•フィリップスと組んで『JOKER』をやると知った時は、あまり期待していなかった。ホアキンは何でも上手く演じるだろうけど、トッド•フィリップスが信用できなかった。

ハングオーバー』の監督だよ!?こんな映画を作る監督、信用できるかい!!

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夏ぐらいに『JOKER』の画像が公開され、 綺麗だったけど、やっぱり信用できなかった。インディー/アート系の映画作品が似合ってたホアキンが、大衆向けのハリウッド映画に主演するのも違和感があった。

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ところが、10月に映画が公開されると話題になり、 人気が爆発する。「??? …アメコミのファンが騒いでるだけかな??」とも思ったけど、そうでもないらしい。ちょっと期待して映画館へ行った。

 

映画の最初のシーンで、ピエロ演じるアーサーが、キッズにちょっかいかけられてアベニューを走り回る場面の撮影は、「上手いな」と思った。これ、どうやって撮ったんだろう? 1980年頃制作のニューヨーク映画の雰囲気そのまんま。どこで撮ったの?歩いてる人たちは当時のファッションだし、通りで売られている商品もその時代っぽい。かなり長い距離を走っているけど、背後の光景は1980年の時代のまま。嘘っぽくない。プロダクションがしっかりしているな、と思った。

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ゴッサム•シティって、グラフィック•ノベルの世界の近未来的な都市のイメージがあったけど、この映画の中のゴッサム•シティは、昔のニューヨークそのまま。というか、実際のニューヨーク。ニューヨークの通りは 犬のおしっこの匂いするし、夏になったら通りの生ゴミが発酵して、かなり臭うよ。人々の性格は、大雑把で気性が荒くて、キツい。ええ、まさにニューヨークですよ。全然「架空の都市」の感じがしない。

ただ、見知らぬ子供に追いかけられてリンチされたり、 職場で不当に扱われていきなり仕事をクビになる、というのは実際にはあまり起きない。バスの中でも黒人女性は明るくて陽気だよ。あそこまで酷くはない。かなり脚色してデフォルメされて大袈裟に描かれているけど、感覚的にはやはりニョーヨーク 。

 

主人公のアーサー (ホアキン•フェニックス) は、ピエロ業を生業とし、家では、夜のTVトークショーを 楽しみにしている。職場とアパートと、市のカウンセリング室を往復する日々。 カウンセリング担当の黒人女性も現実味があった。「確かにこういう黒人女性は、こういった市のプロジェクトで働いているぞ!」という印象で、信憑性あった 。

アーサーは薬を7種類も摂取していて、薬漬けの生活らしい。これもアメリカの問題を提示している。アメリカではドラッグのオーバードーズで死亡する若者が多く、普通の少年でも薬に過剰に依存してたりする。実際に、若くして亡くなった息子の親が薬品会社を訴えたりする。

 

アーサーが住むアパートのビルも、郊外によくあるタイプの、 歴史ありそうな大きなビルディング。同じ階に住むソフィーも「いるいる!こういう人こういうアパートに住んでるぞ」という感じの女性。彼女もシングルマザーだし、このビルは、市から何かの社会保障を受給してる人たちが住んでるのかな?

配役と設定がよく練られているな、と思う。そのおかげで映画のストーリーに現実味が出ている。アーサーが訪ねる州立病院 で働く人の良さそうな黒人男性も、「あー、こういう場所にこういう人いるいる!」という感じで、脇役の設定がリアルだった。

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ほとんど2時間の間、アーサーの顔のドアップ か、アーサーがトボトボと階段上がったりエレベーター乗ったりするシーンしか出てこないのに、話に引き込まれる。冴えない人生の男アーサーが今後どうなるのか、見入ってしまう。

すごいぞ、ホアキンの一人勝ちだ!と思った。

2時間ホアキン•フェニックスが泣いたり怒ったり怒鳴ったりするのを、ひたすら見続ける映画。観衆の注目を2時間引っ張り続けるホアキン

アーサーがアパートの一室で悶々と悩んで、ソファーでタバコふかしてグダグダやっているシーンを見ている時、ホアキン、やったな!と思った。

これは君の映画だ!とジョーカーに化ける前から喜んで観ていた。

ホアキンの演技力が結集されていて、これまでの集大成という感じ。ミュージシャンでいったらベスト•アルバム出した、みたいな感じ。

 

最後は周知の通り、アーサーは「ジョーカー」に華麗に変身する。

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ジョーカーが警察に逮捕されて、パトカーで連行されて街の中を走る場面では、

香港じゃないか?と思った。その頃ちょうど、毎週、香港のデモのニュース映像が日本のTVで流れていて、 車に火が放たれて香港の通りが燃えている映像を、いつも見ていたのだ。まるで、映画の中が現実みたいだった。

この映画は、現実に起こっている問題とオーバーラップしたエレメントが散らばっていて、リアルだった。劇中のトーマス•ウェインが市長に立候補するとテレビに出てる映像も、現実世界で前のNY市長だったマイケル•ブルームバーグのインタビュー見てるみたいで、既視感あった。映画の元のテーマはファンタジーなフィクションなのに、物語に嘘くささがない。実物っぽい。だから、病気を抱えながら社会の底辺でグダグダするアーサーの悩みが本物に感じる。

これは、ホアキン、オスカー取るでしょう!?

ホアキン•フェニックスは、今まで3回アカデミー賞にノミネートされてるけど、どれも逃している。最後に候補になった2012年は、『リンカーン』のダニエル•デイ=ルイスが3個目のオスカーを取ったけど、彼は映画『ファントム•スレッド』後に引退してしまった。つまり、今は主要なオスカー候補がいなくなった状態 。

ホアキンがノミネートされたアカデミー賞は全部見てきたけど、いよいよ今年、彼がオスカーを手にする姿が見られそう。楽しみにしています。

 

全然信用していなかった監督トッド•フィリップスだけど、ホアキンとは相性が良かったみたい 。 大まかなコンセプトや大枠だけ設定して、後はホアキンに、池の中の鯉のように自由に泳がせたんじゃないのかな。その方がうまくいったみたい。逆にいうと、トッド•フィリップスのユルさが良かったんじゃないのかな。

というのも、私は2012年の映画『The Master ザ•マスター』が好きではなく、ホアキンは演技を頑張ってたけど、空回りしてる感じで、私にとって息苦しい映画だった。ポール•トーマス•アンダーソンみたいな、細部までキッチリとコンセプトありそうな監督の作品は、ホアキンの魅力が出しきれないのではないかな、と思った。私の勝手な発想だけど。例えば、細かい指示をするので有名なウェス•アンダーソン監督だと、ホアキンの実力が出ないんじゃない?

 

話は全く変わるけど、私がホアキン•フェニックスの長年のファンだったのは理由があります。

私は17歳の時、ロシアの文豪ドストエフスキーの『罪と罰』を読んで衝撃を受け、「これが文学というものか!」とドストエフスキーの描写の深さに驚愕し、他の小説はもう小説とは呼ばないぞ!というぐらいハマってしまった。勢いで『白痴』と『カラマーゾフの兄弟』も 読んでみたが、やはり『罪と罰』が一番好きだった。

「この小説は映画化されていないのかな?」と調べて見た1970年のソ連制作の映画が、一番、原作の雰囲気にぴったりくる感じだった。『罪と罰』はたびたび映像化されてるけど、そこらへんの俳優を適当に使っても、ドストエフスキーの深みは表現できず、ただの安いサスペンス•スリラーになってしまうのだ。

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1970年ソ連制作の『罪と罰

私は『罪と罰』の主人公のラスコーリニコフという悩める青年が好きで、「誰が演じることができるか?」と、そういう雰囲気を持った俳優を探してたんだけど、長年、ホアキン•フェニックスが一番ピッタリな存在だった。ホアキンラスコーリニコフを演じる姿が見たかったんですね。

でもラスコーリニコフは23歳ぐらいなので、ホアキンはもう歳をとってしまったなー、と思ってたけど、この『JOKER』が「アパートの一室で悶々と悩む"妄想狂"の青年」の設定で、話の流れは全く違うけど、『罪と罰』と一部の要素が似ていて、まさしく「ホアキンはこういう演技がうまい」と思っていた「悩み悶える青年」のツボが表現できてて、 素晴らしいプレゼンテーションでした。

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↑この感じはまさに『罪と罰

印象に残っているホアキン映画というと、初期の『誘う女』と『クイルズ』です。

『誘う女』は一番最初に見たホアキン映画で、その時は「おお!これがリバー•フェニックスの弟か。似てないな...」という印象。ニコール•キッドマン演じる美女に利用されて、その後、雑巾のように捨てられる高校生役なんだけど、この「まんまと利用されて捨てられる」役がうまい。作品としてはパッとしない映画で「なんでガス•ヴァン•サントはこの映画作ったの?」と疑問に思う出来だけど、ホアキンの一途さが印象に残った。悶え苦しむ青年ホアキンです。

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『誘う女』

クイルズ』は『存在の耐えられない軽さ』のフィリップ•カウフマン監督の作品で、フランスの小説家マルキ•ド•サドの晩年を描いた映画。私はマルキ•ド•サドの小説を持っていて、本物のサドは嫌いだけど、好きな俳優ジェフリー•ラッシュがサドを演じている上、ピチピチで超可愛いいケイト•ウィンスレットが出ていて、お気に入りの映画。

私の記憶では、ケイトから「共演するならホアキン•フェニックスがいい!」とラブコールを送って、相手役がホアキンに決まったとか聞いた。映画の最後で、やはりホアキンの役は、紆余曲折あって精神に異常をきたしてしまう。キチガイ役が似合う。この映画を見て「この人は『罪と罰』いけるぞ!」と確信した。

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『クィルズ』

今回驚いたのは、この『JOKER』がきっかけで、ホアキン•フェニックスの人気が急上昇し、18歳ぐらいの女子たちが「キャー、ホアキーン!!」と45歳のホアキンに騒ぎ出し、彼が急にアイドルのような扱いを受け始めたことですね。ホアキン旋風が来てるらしい。

マジか!? ...人生何が起こるか分からん。

とりあえず、長年見守ってきたホアキン•フェニックスが、いよいよオスカー受賞か?というレベルまで達したので、嬉しいです。

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映画『ロケットマン』をNYで見た感想レビュー

ちょっと前にニューヨークで、エルトンジョンの伝記ミュージカル映画『Rocketman ロケットマン』を見てきました。主演のタロン•エガートンの体当たり演技の一本勝ち!という感じでした。カンヌ映画祭で上映した時、観客が賞賛して4分間のスタンディングオーベーションがあり、タロンが感涙したというのも頷ける。ちなみに彼の名前の英語発音は ”ターロン•エジィトン” です。

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これはミュージカル作品なので、普通の伝記映画とは違います。でもちゃんとドラマ部分もしっかりあり、またドラッグ使用やホモセクシュアルのセックスシーンも登場するので、家族向けではないでしょう。

主演のタロン•エガートンのことは、映画『キングスマン』以来、ずっと好印象しかないけど、この人は本当に性格良さそう。エルトン•ジョンはキャラがドギツいので、演じる俳優によっては「ウゲッ…クドイ…」と観客が引く展開になったかもしれないけど、タロンの愛嬌溢れるカジュアルさと渾身の体当たり演技で、複雑な生い立ちストーリーにもかかわらず、最後まで面白く観れた。タロン•エガートンの人柄の良さそうな雰囲気が溢れてる。

やはり主演俳優の人格は大事!

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演技と歌唱と、ピアノ演奏を3つこなさなくてはいけないので、演じるのは大変だったと思う。しかしコスチュームは似せてるが顔のつくりは全く違うので、似てる似てない路線ではなく、歌って踊るミュージカルとして売り出している。「エルトンと顔が違う!」みたいなブーイングは出ていない。映画『ボヘミアンラプソディ』公開の時の「歯がデカすぎる!」「フレディと顔が似ていない!サーシャ•バロン•コーエンの方が良かったのに。」などという無意味な反応はない。今となっては、あの『ボヘミアンラプソディ』への評論家からのネガティブ反応は何だったの??と不思議。

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エルトンの相棒役のバーニー•トーピンを演じた、ジェイミー•ベルが良かった!ジェイミー•ベルは未だに『リトルダンサー Billy Elliot』の主演として語られることが多いけど、これからも演技派として頑張ってほしいわ。人気絶好調の俳優リチャード•マッデンは、憎たらしいマネージャーのジョン•リード役で、役柄が好きではなかったので特に感想なし。

2018年、クィーンの映画『ボヘミアンラプソディ』が公開される前、「今度はエルトン•ジョンの伝記映画が撮影されます!」と報道されていて、「何でこのタイミングで?伝記映画ばかり重なると良くないんじゃない?」と思ってたけど、人々の関心も高まっている時期に、この流れでロック映画を一気に製作したのは良かったかも。クィーンもエルトン•ジョンも、同じやり手マネージャーであったジョン•リードのマネージメント。リード氏は現在も存命で、映画『ボヘミアンラプソディ』にも『ロケットマン』にも、役柄で出てきますが、本人はどう思っているんでしょう?

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ロケットマン』(左)、本物のジョン•リード氏、『ボヘミアンラプソディ』(右)

監督は、『ボヘミアンラプソディ』を最後に引き継ぎで監督した、デクスター•フレッチャー。タロン•エガートンが主演した『Eddie the Eagle イーグル•ジャンプ』も監督しているので、タロンとの息はバッチリ。フレッチャー監督は、今でこそ白髪の混じるミドルエイジな感じの監督さんですが、もともとは、80年代のカルト映画監督だったデレク•ジャーマンの映画『カラヴァッジオ』にも出ていた俳優さんです。

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現在の監督(左)と『カラヴァッジオ』の俳優時代(右)

私は映画『キック•アス』と、やはりタロン主演の『キングスマン』が好きなので、イギリス人監督マシュー•ヴォーンが製作した映画が好きなんだけど、この映画『ロケットマン』もマシュー•ヴォーンがプロデュースしていて、タロン主演の映画には、ヴォーン氏がよく関わっている。俳優タロン•エガートンと監督/製作マシュー•ヴォーンの組み合わせはノリノリで面白いので、今後も注目です。

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キングスマン』撮影のヴォーン監督(中央)と、ほぼ新人のタロンさん(左端)

映画を通してたくさんのヒット曲が流れて、彼の楽曲の良さに感心して、エルトン•ジョンは本当に作曲能力が高いなあ~と改めて感じた。エルトンファンの人、ロックファンの人、特にファンではないけどエルトン•ジョンの曲が好きな人にオススメの映画です!!

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